相手に気を遣い過ぎているうちは本当の恋なんてできないわよ ゲスト ピーター


一時期は自分の気持ちを抑えすぎて、相手のことばかり気遣っていたピーターさん。
でもある日、そんなのは本当の恋じゃない!と気付き……。
ピーターさんの純粋でちょっと微笑ましい恋愛失敗談!


私も恋愛のあとは、10年恋愛できなかったわよ

ピーター/池畑慎之介
(Pita/Shinnosuke Ikehata)
52年、大阪生まれ。
69年『夜と朝の間に』でレコードデビュー。同年、日本レコード大賞最優秀新人賞受賞。
以降、歌手「ピーター」としてはもちろん、役者、舞踊家「池畑慎之介」としても活躍。
85年、黒澤明監督の「乱」出演。舞台では「越路吹雪物語」、ニール・サイモンの「ジンジャーブレッド・レディ」などの好演が絶賛される。今年9月、京都四條南座にて「京都都大路謎の花くらべ」に出演。

1度地獄に落ちないと恋の奥義は分からない

野尻: 僕ね、30過ぎてから、1年間片思いしていたことがあるんです。
素敵じゃないですか。
 
野尻: 好きで好きでしょうがなくって…。好きすぎて、ついぞまともに喋れなかった(笑)。でも、どうしても思いを伝えたいから、手紙を書いたり、あらゆることをしましたね。結局実りませんでしたが…。
なぜ、そんなに好きだったの? セックスがある仲だったの?
野尻: もちろんないです。
ピーター じゃあ相手のことなんて全然知らないじゃない。どんな寝技の女なのかも、イビキをかく女なのかも分からない(笑)。
野尻: でも、31歳にして、人を好きになるってこんなに苦しい事だって分かっただけよかったです。
ピーター 初恋みたいなものなのかしら。30過ぎにしちゃ、奥手よね。でもどうして実らなかったんだろ?
野尻:

分かりません。ただ、丁重にお断りされました(笑)。

ピーター

失恋って辛いよね。私もね、39歳のときに凄いトラウマになる失恋をしたの。私の場合、丁重なお断りではなかったので(笑)。傷つきましたね。こんなに人を憎んだりするのなら、ずっと1人でいるほうがいいやって、その後10年恋愛できなかったくらい。

野尻: 僕は、まだそんな傷付き方はしたことがないですね。
ピーター 「こりゃ叶わないな」って段階で、自分から引いちゃうからでしょ? 1回、地獄に落ちてみたら?
野尻: (爆笑)。確かに、このまま何も知らず生きていくのだったら、色々な経験をしたほうがいいですよね。でも、僕はなかなか人に入り込めないんですね。
   

A型の気遣いは相手にしたら重いだけ

ピーター 自制心が強いのよ。私はダメ。「あっ、いいかも!」って思ったら、ガッと立ち上がる(笑)。
野尻さんは、いっつもシミュレーションしているのよ。「こう言ったら、相手はこう思うだろう」なんてことばっかり考えているでしょ?
野尻: (身を乗り出して)そうなんです!
ピーター それが、すごい重荷なのよ(笑)。
野尻: (ずっこけて)そっか~。そういえば、以前凄く好きな人とデートしたとき、緊張のあまりロクなことを喋れなかったので、「つまらない話ばかりして、すみませんでした」ってメールを送ったら、「そのメールが重い」って言わたことがある(笑)。
ピーター それは重いね。もっと素直に「会いたいから、今から会わない?」でいいのよ。だけど、野尻さんの場合「夜分遅くに電話してすみません」なんて言っちゃうんでしょ?
野尻: (手を叩いて)その通りです。
ピーター 相手は「この人バカじゃないの?」って思っているかもよ。気を遣いすぎなのよ。「電話したいから、する」でいいの。もし、相手が「もう、寝ていたのにぃ」なんて言ったとしても、内心は「かわいい奴」って思っているはず。
野尻: そうだったんですか。
ピーター 結局ね、自分がかわいいのよ。だから、相手にどう思われるかがすごく気になるの。
野尻: そうそうそうなんです!
ピーター だから、コレを言ったら嫌われるかな?なんてことばかり考え過ぎて、かえってギクシャクする。
野尻: おっしゃる通り。悲惨ですね。初対面の人とでも気軽に喋れる人が羨ましいです。
ピーター でも、私はそんな軽い男は好きじゃないな。
野尻: 僕も、そう。僕が、女性だったら「何だコイツ」って思いますよ。だけど、結局そういう男が…
ピーター 女をゲットしちゃったりするんでしょ?
野尻: そうです(笑)。僕の美学では許せないんですけれど、現実にそういう男性の方がモテているんだから否定できない。
ピーター でも、ちゃんと「こんにちは、野尻です」って自己紹介してから喋るアナタのほうが真っ当でしょう。
野尻: でも、それだけで終わっちゃう(笑)。「今日はテンション上げてこう」って、いっつも思うんですが…
ピーター 「上げてこう」なんて言ってる時点でダメなんじゃないの? 無理が見えるのよ。
野尻: (笑)。おっしゃる通りです。ほんと、損な性格です。
   
 
30歳を過ぎて初めて人を愛する切なさを知りました
もっと素直に「会いたいから、今会わない?」でいいのよ

1度タイミングを逃すと2度目のチャンスはない

ピーター 私も同じよ。一時はね、「“じゃあね”の池畑」って有名だったんだから。
野尻: 「“じゃあね”の池畑」って?
ピーター 男の子とデートするでしょ? ご飯を食べて、家まで車で送ってもらうわよね。そのとき、本当は「ウチに上がる?」って言いたいのに、言えなくって、「じゃあね、また電話してね」ってバタンとドアを閉めちゃうの。だから、「“じゃあね”の池畑」(笑)。
野尻:

何で、「じゃあね」なんて言っちゃうんですか?

ピーター 「泊まって」って言って、断られるのが嫌なの。
野尻: 僕と一緒だ。
ピーター 本当は一緒にいたくていたくてたまらないのにね(笑)。でも言えなくって、結局そのまま友達になっちゃうのよね。そんなことが何回あったか分からない。
野尻: 向こうだって、本当はピーターさんといたかったのかもしれないのに。
ピーター そう。だから、何年後かに、「あの時、僕は泊まる気でいたのに」って何回か言われたことがある。でも、1度タイミングを逃すとダメね、復活することは2度とない(笑)。
野尻: お互い苦労しますね。
ピーター ほんと。疲れるよねぇ(笑)。でもさ、結婚したかったら本当の自分を少しはさらしたほうがいいわよ。そこから、人間関係が始まるんだから。
野尻: ハイ、頑張ります。
ピーター だから、頑張るって言ってる時点でダメなんだってば(笑)。
 
text : Rumi Sato

photo: Kazuyasu Ohotaka
  place: SHOTO GALLERY

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  野尻佳孝 (Yoshitaka Nojiri)
株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ 代表取締役社長
72年東京生まれ。大学卒業後、住友海上(当時)に入社。友達の結婚式に招かれた時、「自分の仕切る二次会の方が、断然面白い。だったら……」と、98年10月に同社を設立し、ブライダル業界に参入。たった1畳のオフィスからスタートし、ハウスウエディング市場を作り上げた


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