年代や国によって結婚式や考え方はさまざま ゲスト 斎藤和弘


「最近の20代の人はきちんと結婚式をする」と言って、その理由を独自の持論で展開 させていく斎藤さん。
20代と30代での大きな違いって……。


今の20代は結婚に懐疑的じゃなくなった 特に、男の意識が変化したんです

斎藤和弘
(Kazuhiro Saito)
55年生まれ。山形県出身。東京大学卒。 96年『ブルータス』編集長に就任。98年『カーサ・ブルータス』編集長兼務。01年コンデナスト・パブリケーションズ・ジャパン代表取締役社長就任。「GQ JAPAN」、『VOGUE NIPPON』編集長も兼任。

結婚に懐疑的な30代 バンバン結婚する20代

野尻: 斎藤さんは、仕事柄、結婚式にはたくさん出席なさるんじゃないですか?
斎藤

しませんよ。だって、呼ばれないですから(笑)。

野尻: 呼ばれない?
斎藤 だって、誰もしないんですよ。
野尻: アハハ。しないって、結婚を?
斎藤 特に、30歳代半ばの層。ここは、まず結婚しない。結婚したとしても結婚式をしなかったんです。でも、それが最近変わってきて、結婚式に呼ばれるようになった。最近の20代って、なぜかちゃんと結婚式をするんだよね(笑)。
野尻: 僕らにとってはありがたいですよ。
斎藤 多分ね、今の20代後半の人たちの意識が変わったんだよね。
野尻: 意識が変わったとは?
斎藤 その前の世代は、結婚や結婚式はどこかで格好悪いと思っていたんです。でも、今の20代は結婚に懐疑的じゃなくなった。特に、男の意識が変化したんです。だから、結婚式もバッチリやる。
野尻: 確かに、ジミ婚中心だった結婚式に対する考え方が変わってきています。現に、結婚式費用の平均単価が上がっていますから。 というのは、結婚式の中身が変わってきたんです。10年前には、型通りの結婚式、披露宴しか行われていなかった。そこへ僕らが「結婚式にルールなんて、ないんじゃないの」という概念を持ち込んで、新郎新婦が望む結婚式を、実現していくようになった。面白い結婚式が、確実に増えました。これからも、さらに面白くなっていくと思いますよ。 。
   
主賓はホント大変”主賓貧乏”になっちゃう
斎藤 でも、最近は主賓で呼ばれるから、大変。
野尻: 主賓は確かに大変ですよ。
斎藤 挨拶しなきゃいけないわ、ご祝儀たくさん払わなきゃいけないわ(笑)。本当にツライですよ。
野尻: “主賓貧乏”になっちゃう!
斎藤 ホント。今年は何組いかなきゃいけないのか予め計算しとかないと、大変ですよ(笑)。
野尻: ところで、企画マンの斎藤さんに聞きたいことが。こうすればもっと楽しくなるっていう結婚式のアイデアはないですかね?
斎藤 ない(即答)。ないね。
野尻: そんな~(笑)。
斎藤 実は僕自身、結婚式って何回行っても慣れないんだよね。ここに座っている自分は何なんだろうって違和感を感じるの。おそらく、ほとんどの人がそう思っているんだと思うのね。
野尻: 男は、結婚式に出るのが面倒くさいって人が多いですからね。
斎藤 でも、違和感があるからこそ、妙な歌を聴かされても平気だったりするのかもしれないけど(笑)。
 
   
 
“最近は、ガーデンで結婚式やって新郎がプールに飛び込むのもあるんです
日本の結婚式ってせいぜい3時間か4時間でしょ 一晩中やる結婚式があってもいい

夜通しのウェディング ひたすら踊るウェディングがあっていい

野尻: 斎藤さんが違和感を感じないプランを考えてくださいよ。
斎藤 うーん。1日中やる結婚式っていうのは? 日本の結婚式って、せいぜい3時間か4時間でしょ。一晩中やる結婚式があってもいい。あと日本の結婚式はダンスがないよね。ロバート・アルトマン監督の『ウエディング』など、アメリカやヨーロッパ映画に出てくる結婚式って、ただただひたすら踊ってるでしょ? そうなったらスゴイね。でも、日本人は踊れない人がほとんどかな(笑)。
 
野尻: そうなんですよ。欧米は、小さいときから“踊る文化”が根付いていますけど、日本人はいきなり踊りましょうと言われても難しい。ウチも、踊るウェディングを仕掛けているんですけど、導入がどうもスムーズにいかない。
 
斎藤 それは司会者次第でどうにかなんないの?
 
野尻: うーん、司会者立てている時点で格好よくないんですよね(笑)。むりやりMCが、誘導してもぎこちないし。

   
斎藤 そうか。やっぱり文化という問題があるのか。
野尻: 例えば、韓国の結婚式は、司会者もいなければ、余興もない、食事会ですからね。
斎藤 食べるだけ?
野尻: だけど、平均1000人は呼びますから。
斎藤 1000人が一斉に食べて帰るの?
野尻: 大勢の人が、ダッーと来て、ダッーと食べて帰るんです。韓国にもハウスウエディングを導入したいと計画中なのですが、会場は建てられても、文化まで変えるのはなかなか難しい。余興なんてやると、かえって引かれる。
斎藤 結婚式って、やっぱりそれぞれの国の文化なんだね。
野尻: とはいっても、結婚式はどんどん進化しています。最近は、ガーデンで結婚式やって、新郎がプールに飛び込むのもあるんですよ。
斎藤 何でもアリになってきていると。それでも、僕の“違和感”は拭えないかもしれないけどな(笑)。
text : Rumi Sato

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photo: Shunsei Takei
  place: SHOTO GALLERY

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  野尻佳孝 (Yoshitaka Nojiri)
株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ 代表取締役社長
72年東京生まれ。大学卒業後、住友海上(当時)に入社。友達の結婚式に招かれた時、「自分の仕切る二次会の方が、断然面白い。だったら……」と、98年10月に同社を設立し、ブライダル業界に参入。たった1畳のオフィスからスタートし、ハウスウエディング市場を作り上げた


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