恋愛期間なしの結婚も、悪くない ゲスト 桐島ローランド 写真家


「僕はダメな男ですから。恋愛なんて語る資格ないですよ~」と口にしながら現れた今回のゲスト桐島ローランドさんは、どこまでが本気でどこから冗談かわからないユーモアたっぷりの語り口で、周囲を笑わせながら、結婚生活について話してくれた。4年前に結婚し、現在は1人の子どもの父。そんなローランドさんと妻・訓子さんが結婚したいきさつは……えっ!!と驚く一風変わったきっかけだった。


僕、好きな人ができると、その人の前でしゃべれなくなっちゃうんですよ
自分がダメダメな男だってアピールするのが口説き文句みたいなものだから

桐島ローランド
(Rowland Kirishima)
68年生まれ。神奈川県出身。 ニューヨーク大学芸術学部写真学科卒。 高校時代にファッション誌のモデルをしたのをきっかけに、カメラに興味を持ち始め、学生時代から東京、ニューヨークを拠点にカメラマンとして活躍。ファッション誌、広告、CM、CDジャケットなど幅広い分野で活躍中。

始まりは「偽装結婚計画」結婚後に愛を育むのも、悪くない
桐島:

実はね、僕たちの結婚って、恋愛期間ゼロだったんです。

野尻:

えっ、そうなんだ。

桐島:

出会って3ヵ月ですぐ結婚したんだけど、最初の計画ではね、この結婚は「偽装結婚」になる予定だった(笑)。

というのは、わけがあって。彼女とは、僕の高校時代の遊び仲間だったお茶の家元を通じて、知り合ったんですよ。彼と写真集を作ったのをきっかけにお茶をたしなむようになったんだけど、そこに彼女がいて。友達として仲良くしてたんです。


   
桐島:

ある時、彼女が「ゲイの友達いない?」と。理由を聞いてみると、何が何でも結婚しなくてはいけないという。「30歳になっても結婚していないなんて、恥だ。見合いでも何でもとにかく結婚しろ」と親からものすごいプレッシャーを掛けられた。彼女は思い詰めて、「自分が好きになったわけでもない相手と結婚をしなくてはならないくらいなら、偽装結婚したい」って。冗談抜きで、真剣に悩んでた。

僕、ちょうどその頃、「一生独身で生きていこう」って決めていてね。撮影スタジオを兼ねた一軒家を建築中だったんです。で、「部屋ならあるし、ゲイの男と結婚するんだったら、うちに住んだら? どうせ俺はバツイチだし、入籍だってぜんぜん構わないよ。面白いじゃん、偽装結婚」とかなんとか……、偽装結婚の計画が妙に盛り上がっちゃって。

まあ、接しているうちに、「かわいいな」と思うようになり、好きになっちゃったんだけど。

野尻:

へえ~、そんな理由だったんだ。面白い。でも、結婚にはいろんなカタチがあるから、そういうきっかけもアリですよね。

桐島:

僕はその一軒家を、独身ウハウハ状態ハウスにしようと企んでいたんだけど(笑)、一度もいい思いはしないまま結婚して、子どももできちゃったんですよ。

 

利害関係の一致も結婚に踏み切る重要ポイント

桐島:

うちは結婚してから愛が芽生えたパターンで、その愛情はドキドキするような恋愛感情とは違うものなんだけど、それでもうまい具合にバランスよく恋愛感情も含まれてる。結婚してもうすぐ4年、会話もあるし、一緒にいて楽しい。でも、僕らが恋愛から始まった関係だったら、結婚していたかどうか微妙だったと思う。

恋愛って、最初にすごく盛り上がるよね。でもその盛り上がった状態は、なかなかキープできるものではない。エネルギーがいるし、盛り上がったままの状態に疲れてしまうもの。

だからね、恋愛は恋愛、結婚は結婚とある意味で割り切った方がいいと最近は思っているんです。ロマンティックなことばかりじゃダメで、利害関係の一致もね、結婚に踏み切るかどうかでは大きなポイントじゃないのかな。例えば、僕の場合は「もうすぐ家もできるし、独身生活ますます楽しくなりそう」と思いながらも、一方で「もう、30代半ば。子ども持つならそろそろ作らないと体力的に厳しいかな」とどこかで思ってた。だから結婚って、ある意味で現実を見ることも大事なんだろうなと。


   
野尻:

僕自身、恋愛や結婚に対する意識がだんだん変わってきてるのを感じているんですよ。最近、兄と妹に子どもができて。それまでは子どもに興味なんて、まったくなかったんだけど、姪っ子と接するようになってから、楽しくて楽しくて。今、すごく子どもがほしい。そう思うようになってから、「結婚」を意識するようになってきた。女性を見る視点も、そこから変わったかもしれないな。

 
 
僕、好きな人ができると、その人の前でしゃべれなくなっちゃうんですよ
恋愛で盛り上がれる人と結婚で落ち着ける人は別物!?
野尻:

昔はね、こちらから追いかけるような相手ばかりと恋愛してた。なかなか人を好きにならなかったし、好きになった時は大きい獲物を追いかけるかのような恋愛ばかりで。

桐島:

実はね、僕、正直に話すと「この子と付き合いたい」と思った子と付き合ったこと、一度もないんだよね。けっこうひ弱だから(笑)。「この子は俺じゃあ、ダメだろう」と、すぐ諦めちゃう。意外と奥手で。

野尻:

一緒だ。

桐島:

結婚相手なんて理想をいえばきりがないよね。でも、自分の理想に出会えたところで、一緒になって幸せになれるかというと、違う気もする。徐々に愛が芽生えていくことも、大切なんじゃないのかな。

野尻:

確かにね。こちらから追いかけるような相手と付き合っていた頃、じゃあ、その子との結婚を考えられたかというと……疲れちゃう。本当の自分を見せていないような気もしたし。だから、一緒にいて、会話が楽しくて、会話がなくても落ち着けて、自然体でいられて……そういう人がいいなあって、だんだんと思うようになってきたんですよ。


   
桐島:

野尻さん、まだ一度も結婚してないよね。いますよ~そういう人、いっぱいいますよ!

でも、結婚してから誰も電話をくれなくなったな。ホント、結婚するとモテないんだと実感した。

野尻:

うわ~、やなこと聞いちゃったな(笑)。

text : Kekkon Junbishitu 次回へ >>
photo: Shunsei Takei
  place: SHOTO GALLERY

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  野尻佳孝 (Yoshitaka Nojiri)
株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ 代表取締役社長
72年東京生まれ。大学卒業後、住友海上(当時)に入社。友達の結婚式に招かれた時、「自分の仕切る二次会の方が、断然面白い。だったら……」と、98年10月に同社を設立し、ブライダル業界に参入。たった1畳のオフィスからスタートし、ハウスウエディング市場を作り上げた

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